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昭和３８年にＰＥＴＲＩ ７ｓⅡが発売された。東京オリンピックの前年、日本が高度成長期に差しかかる頃のカメラだ。随分と古いカメラだが手を入れて再生すれば３７年経過した現在でも十分な機能を発揮する。このカメラにはいくつかのバージョンがあり最後から２番目のモデルのようだ。当時の価格は１３６００円。 |
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PETRI 7sⅡ |
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福岡で買って来たペトリ７ｓⅡ。｢レンズは曇り、シャッターは粘り、露出計は動かない｣という状態でカメラ屋さんも｢動きません｣とお決まりのコメント。 |
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また買っちゃったの。誰だよ！デジカメ買おうかなんて言ってた奴は…。 | |
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やはりフィルムの方がいろんな意味で楽しめそうなんでね見送った。まあ、当分ジャンク遊びは続きそうだな…。 | |
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ここで紹介するんだから動くようになったんだろうなー？ | |
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実用上は全く問題なし。まだ試し撮りをしてないけどね。問題の露出計は配線が外したままになっていた。修理しようとして止めてあったみたい…。 | |
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ふーん。何でもいいや。さっさと紹介しろや。 |
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よしよし。それでは早速。 |
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とにかくバラす |
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「露出計が如何して動かないのか」を確かめないと修理のしようがない。尤も無くても構いはしないが動くに越した事はない。 早速バラしてみるとセレンとラジケータの結線が外れていた。誰かが修理しようとしたが止めてしまっていたようだ。 さらにバラして取り出したラジケータが下のもの。針の振れ止めが少し曲がっているのを修正し、ブロアーで吹いてカバーを接着して元の位置に固定。配線をやり直して完成。 セレンが死んでいるのかと思ったが生きていた。 | |
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トップカバーと露出計を外した所 |
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針の振れ止めが曲がっている |
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カバーを付けて完成 |
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ついでにファインダーを掃除 |
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トップカバーを外した所。ファインダーの遮光紙は外してある。 |
露出計の取り付け位置 | |
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上から見た所。
正面から見た所。 |
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この部分はレンズとミラーの清掃を行っただけ。まず、ブロアーでゴミを吹き飛ばす。続いて、綿棒にクリーナー液を付けて優しく拭き、乾いている片方で水分を取る。その後、ブロアーで乾かす。これだけでファインダーは見違えるほどクリアーになる。 | ||
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機構上の特長として、巻き戻しクランク軸にホットシューの接点が組み込まれている(茶色い所)。単に配線で繋いあれば良いのだが設計者の拘りなのか…？ 接点と言うのは経年変化に弱い。半田付けが確実だがメンテナンスするには外れた方が遣り易くはある。 | ||
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レンジファインダー部を見るといつも感心する。ライカＭ３のファインダーが最高と言われるが、ファインダーは飽くまでも補助装置なのでピントの位置が確認できれば十分だと思う。むしろ簡略化して同じ性能の方が技術的には上ということになるだろう。簡易カメラのファインダー部分には大切な事をさらりと遣っている凄さがある。 | ||
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レンズとシャッターのメンテナンス | |
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レンズは３群４枚構成になっていて、シャッターの前後で２つの塊として外れる（写真は外してシャッターが見えている状態）。レンズはクリーナー液を綿棒に付けて汚れを拭き取り乾燥させる。 シャッターが固着寸前で粘りが出て、特に低速シャッター時に動作が正常でなかった。多少荒っぽい方法だがＺＩＰＰＯのライターオイルをシャッター羽がビショビショになるくらい掛ける。この時、レンズは外しているので多少掛け過ぎても構わない。荒っぽいが確実な方法である。 その後はシャッターを切るとシャッター羽に汚れが付着して出て来るので綿棒で拭き取る。これを数回繰り返して汚れが出なくなれば良い。この辺の詳しい所は
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各部のメンテナンスが済み、トップカバーを付けるばかりになったペトリ７ｓ２。レンズ上部に見える緑色のプレートはペトリの最大の特徴である｢グリーン・オ・マチック機構｣ 何の事はない。ただファインダーがグリーンがかっているというだけの話。しかし、これが意外と使い易い。一度ペトリのカメラを使うと病み付きになるかも…。 カメラメーカーによって作りがかなり違う事に気付く。オリンパス・オートアイ２と同じようなカメラで優劣はないが、レンズの繰り出し機構、ピント合わせ機構などでメーカーの思想の違いを感じる。 真面目に作っているペトリ、合理的なオリンパスと言った所だろうか。 |
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発売当時の「ペトリ ７Ｓ２．８」の広告 |
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このカメラにはいくつかのバージョンがあることは先に述べたとおりである。順追って見て行くと ペトリ７ |
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普及型。グリーン・オ・マチックファインダーが特徴。 | |
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ペトリ７－１．８ | |
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ペトリ７のレンズをペトリ４５㍉Ｆ１．８（４群６枚）に変更。 | |
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ペトリ７－６２年型 | |
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グリーン・オ・マチック機構の耐久性と信頼性の強化。 | |
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（ペトリハーフ７） | |
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ハーフ版。ペトリコンパクトＳの発展型。 | |
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（ペトリタッチ） | |
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ブルーマジックスコープファインダーの採用。 | |
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（ペトリプレスト） | |
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ペトリ初のＥＥ３５㍉カメラ。 | |
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ペトリ７Ｓ | |
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ＡＳＡ・シャッタースピード・絞りに連動する露出計を搭載。 | |
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ペトリ７Ｓ２．８ | |
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ペトリ７Ｓのレンズをペトリ４５㍉Ｆ２．８（３群４枚）に変更。 | |
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ペトリプロ７ | |
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露出計指示部を大型化。ゼロメソッド式露出計搭載。 | |
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ところで…。今回のペトリ７ＳⅡは資料の中に見つからなかった。外観とレンズがＦ２．８であることからペトリ７Ｓ２．８の亜流のようである。詳しくは分からないがペトリセブンシリーズの後期のカメラだろう？ | |
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（２０００．１１．７） |
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