中古カメラ店見て歩記(き)

東京・新宿編

 

新宿の中古カメラ店めぐり

 10月19日に新宿の中古カメラ店を中心に6時間で11店(秋葉原のロシアンカメラ店を1つ含む)を回った。

 「我楽多屋(アローカメラ)」、「ミヤマ商会」、「ラッキーカメラ」、「カメラのドイ」、「ヨドバシカメラ」、「新宿中古カメラ市場」、「カメラの太陽堂」、「カメラのアルプス堂」、「カメラのきむら」、「ダックビル」の各店と秋葉原の「アブコ・ラボ」である。

 「我楽多屋(アローカメラ)」

 ここは買い取り専門と謳っているアローカメラの販売部門の店だ。間口2間と言ったところだろうか、しかし良く整理された店内にはカメラや用品が所狭しと並べられていて、ジャンクカメラも今回、回った店の中では最も沢山あり、vasolzaにとっては嬉しいお店でだった。近くに行く機会には是非寄ってみると良いだろう。雑誌でお馴染みの店長と若店長。店長は声が大きく信用できそうな人に思えた。

 価格的には一様に安いという印象で、欲しいものがあったら買っていただろうが幸い(?)買わず終いだった。品数も豊富で電話で問い合わせれば大抵のものはありそうな雰囲気だ。

 2階は「カメラ我楽多館」という展示室になっていて序に覗いて見るのも良いだろう。いづれにしても楽しい店だった。

 「ミヤマ商会」

 新宿駅に戻って開店が早い店から回った。まずはミヤマ商会。大変綺麗でゆっくりとした空間がある店がこの店の印象だ。

 在庫処分だろうか、L−3が特価で販売されていた。使い易いカメラだけど人気がないのかね?L−3をぶら提げながら横目に見て来た。

 ジャンクもあったが数は多くなかった。尤もジャンクカメラを多く扱っている店の雰囲気でもなかった。新品カメラと中古カメラが整然と目線より上(これは福岡編でも書いたが重要な事だと思う)にある陳列棚に並んでいて感じが良い店だった。

 

 「ラッキーカメラ」

 

 表の看板にライカが描かれている事からもライカ専門店(?)であるのが分かるだろう。vasolzaにはあまり関係ないカメラなのでそそくさと出て来たが、店頭の陳列棚にはZUIKOなどの他、各社のレンズなどライカ以外の品も一通り揃っている感じだった。

ライカ=高価なカメラ=vasolzaは使わない(買えない!)

 あんまりそそくさと出て来たもので、ゴメンナサイ!

 

 「カメラのドイ」

 店の2階がすべて中古コーナーになっている。コンパクトから大判、クラシックまで何でも揃っています。カメラケースが豊富にあるようで、探している人は問い合わせて見ると良いだろう。何処も同様だが、オリンパスの棚は寂しい限り。

 ロシアンカメラも扱っているようだが、あまり安くないように感じた。ペンタコンシックス/ニコンなどのマウントアダプターの類いのアクセサリーは豊富に揃いそうだ。

 「ヨドバシカメラ」

 この店には「中古カメラ」もあったのかも知れないが、まったく気が付かなかった。どうしてかと言えば写真用品の方が先に目に止まって、そちらに引き込まれてしまったから…。

 地階のカメラ用品のコーナーは面白かった。調合薬品やら単薬やら何でも揃いそうな品揃えで地方の者にとっては羨ましい限りだ。何を思ったか薬品を買ってしまった。重いのに!我ながらご苦労さんである!

 「新宿中古カメラ市場」

 この店はスゴイ!もう倉庫と言った感じ。一体何台のカメラがあるのだろうか。あまり広くない店なのに迷路に迷い込んだような感じがする。新宿に行ったら見物がてら行ってみるのも良いだろう。話の種にも。

 写真関連の古本もあったが、プレミアが付いているものもかなりあった。

 

 

 「カメラ太陽堂」

 この店は歌舞伎町の正面に位置する。夜ともなればネオンがチカチカと輝く活気溢れる(何が?)街である。振り返るとカメラとはえらく違うものを売っている街だなーと思ってしまう。

 中古品は右の写真の陳列棚にあるくらいで品数はそう多くなかった。価格的には新宿の特徴だろうか都内の他の地域より若干ではあるが安いように感じたが真相は不明。

 ただ、オリンパスの中古ズームレンズなどもしっかりと置いてあって、可愛い中古コーナーなのに感心感心とオリンパスファンとしては嬉しい限りだった。

 

 「カメラのアルプス堂」

 太陽堂からほんの一寸歩くとアルプス堂がある。最近、新装開店したそうで綺麗な店だった。ここは中古専門店のようだ。やはり中心はライカ!長徳さんの本だったか?

ライカ−ブランド=ゾルキー

なる式でライカが表現されていたが日本人には、

ライカ−ブランド<0

の方が適当じゃないのかと思える。

 一角には見切品といって良いのか?ジャンク品もある。価格はどうなのだろうか、vasolzaは欲しいものもなかったので素通りしてしまった。地方からお上りさんで行って目玉品に出くわす方が土台無理な話で目の保養が良いところだろう。

  この店では、カメラの修理のためならモルトルや毛糸、テレンプで十分だが使うこともあるだろうとモルト(1枚500円)を買って来た。

 「カメラのきむら」

 さて、この店はとにかく御機嫌な店だった。品数豊富。価格手頃。ついつい眺めていたら長居をしてしまった。今回、回った店の中では最も長く居たように思う。

 ロシアンカメラ、8mm機材、高級品から廉価品、用品、書籍の類いまで何でもありそうだ。ただ薬品の単薬は置いてないようだった(あったのかも知れないが…)。Zorki4はジャンクを持っているが安かったので買って帰ろうかと思ったが思い止まった。沈胴式のレンズも安かった。

 他には取扱説明書が多機種揃っていそうな印象で必要なものがあれば問い合わせると良いだろう。

 

 「ダックビル」

 どうもこの店とはすれ違いが多い。これで3度目の正直のはずなのに店は閉っていた。1度目は見つけ切れず。2度目は時間がなくてパス。今度は意地でも行くぞと目指したが、また振られてしまった。ワッハッハ!

 大体、「ロシアに買出しに行くので閉めることもあります。」と言っているので仕方ないかと店を後にした。

 それにしても店の看板が全くない。ビルの表示もよく注意して見ないと分からない。それに、この辺りは番地の表示も少ないので捜すのに往生する。やっと捜して階段を上がるとありました。移転する前に芝にあった頃のルミエールみたい。「ほんとにここ?」という感じ。

そういった訳で場所を確認しただけでした。

 「アブコ・ラボ」

 新宿を後にして秋葉原に向かった。秋葉原といえば「カメラのにっしん」や「マップカメラ」が頭に浮かぶところだが、ロシアンカメラを扱っている所があるという情報に出掛けてみた。

 この店も「ダックビル」と同様、住所が分からなければ看板目当てには辿り着けそうにない店だ。またカメラ屋というより実際何屋なのか良く分からない雰囲気がある。

 カメラの反対側には真空管が転がっている。しかも中古の…。カメラも気になりながら、2E24などの懐かしい球に目が行ってしまった。どうやらラジオ屋の親父さんがカメラも始めたというのが真相のような店だ。

 親父さんと1対1なもので緊張して入ったが気さくそうで安心した。ロシアンカメラはありました。いろんなのが…。

 「視度調節をしないと…」という声に「はい!」と答えると、分かってるのかなという反応で…「これでしょ!」というと「それそれ!」と返事が返って来た。

 先にも書いたが真空管試験機があったりで、何となくvasolzaと御同類の感じがする親父さんでした。カメラ店レポートになってない…まー良いか!?

 

中古カメラ店めぐりを終えて

 急ぎ足で新宿の中古カメラ店を回って見た感想としては、全体的に品数も豊富で価格もやや安めの感があり好印象を持った。いつも感じる保証の件は「今回は購入する意志がなかった」ため気にはならなかった、というか「保証はありません」の類いの表記にも気が付かなかった。この点については御自分で御確認下さい。

 秋葉原を中心とした上野、浅草方面、それに銀座、新橋方面、そして今回の新宿から中野に掛けての界隈、どこも楽しいが、vasolzaの好みから言えば新宿はお薦めである。今回紹介した各店に加えて中野の「フジヤカメラ」「日東商事」にも足を延ばしてみると良い。

(2001.11.12)